敬って
大慈大悲の阿弥陀如来の御前に申し上げます
本日ここに
浄土真宗の末学釈俊哉は
当浄向山徳願寺第十六代住職の継職報告法要をお勤めするにあたり、恭しく仏前を荘厳し懇ろに教典を読誦して当山門信徒と有縁の法中方の臨席のもと仏祖の御前に住職継職の決意を申し述べます
思えば
阿弥陀如来は流転の凡夫を憐れみ本願の名号を成就して「ただちに来れ」と喚び給い
釈迦如来は『大無量寿経』を説いてすべての人に本願の大道をお勧めになりました
七高僧は三国にあらわれて仏意を顕彰し
宗祖親鸞聖人は仏祖のみ心を受け継いで本願力回向の法義を明らかにして
浄土真宗を顕示されました
顧みますれば
当山に浄土真宗の法灯が掲げられてより三百五十年の間歴代の住職は宗祖親鸞聖人の教えを仰いで怠ることなくみ法の弘通に専念し門徒同行もよく住職の心を汲みともに協力してご法義の相続と繁昌に努めてきました
これもひとえにみ仏のおかげであります
釈俊哉は甚だ浅学非才にしてその力は十分ではありませんが仏祖の冥加を受けて歴代住職の足跡をたどり門徒同行のご助力を得てみ法の燈を絶やさぬようにひたすら努め仏祖の加護を仰ぎつつ自信教人信の歩みを重ねることを
謹んで申し上げます